2024年度 メンバー募集
ようこそ! 札幌市立大学デザイン学部 齊藤(まさ)ゼミのウェブサイトに!
私たち齊藤ゼミ(まさゼミ)では、ヒトが安心して快適に住まうことができる都市・建築環境のデザイン研究を進めています。学部・大学院でのゼミの議論を通して、
光・熱・空気のふるまいを巧みにコントロールできるカタチやカタ(住まい方)を発見・実践する研究に挑戦しています。未知のテーマに挑戦したい皆さんを応援します!
◆「卒業研究T・U」について
まさゼミで最も大切にしている方針は・・・
1)わからないことをわかる、発見する悦びを皆で共有する。
2)ゆっくりで良いので、わかった!となるまで丁寧に考えて、手を動かしてみる。
3)心地よさが得られ、愛着を育む空間のカタ(型)を発見し、カタチ(形)を提案する。
以上を目指して進めます。これまでの齊藤の建築環境・設備の授業を通して、
「なんだか面倒くさそうなゼミだろうな・・・」と思ったあなたは「ノーマル」です(笑)
「でも、もしかしたら何か面白いことがあるかも?」と秘かに思っているあなた、ぜひこの先も読んでください。
そう。ご想像の通り、まさゼミの研究は(いまの段階では想像できないこともあって)少し難しいかもしれませんし、細かな作業を強いられる場面、もちろんあるでしょう(無いと言ったらウソ)。
しかし、世の中に出れば「新しいことにチャレンジする姿勢」はとても大切で必要とされることです。そして、さらにシビアな世界、大きな壁があなたを待ち構えていることでしょう(怖)。
だから社会に出る前に「少しぐらい難しいことにチャレンジしてみようかな!」「誰も発見したことがないことを明らかにしてみたい!」と、どこかにメラメラした気持ちをもっている、
そこのあなた!まさゼミでぜひ一緒にやってみませんか?私たちは大学院生を含めてそういう熱い思いをもったメンバーが集まっています。
まさゼミのメンバーは齊藤を筆頭に(わりと)タフです。と言うよりもむしろゼミに入って徐々にタフになっていきます。
全国区の学会で表彰されたり,全国レベルのコンペに入賞する先輩たちがいます。
ただ、先輩たちは「なんでもできてしまう能力」が最初から備わっているわけではありません。
ゼミに入ってから鍛えられていく中でその成果の一部として受賞というお土産がついてくると(齊藤は)感じています。
ちなみに齊藤は(学生時代から)「賞」とほとんど無縁でしたが、2020年にはじめてグッドデザイン賞(大学院生と共同),2021年度に日本建築学会北海道支部より技術賞をいただきました(嬉)
また,ユニークな面は,まさゼミには社会人学生が大学院生でいます.過去の実績も含めると,
建築家(設計者),札幌市の技術職,円山動物園の動物専門員,他大学ですが看護学部の教員など,
みなさんの進路や将来について(齊藤以外に)相談にのってもらえることでしょう.
・研究室紹介リーフレット
◆個別面談について
事前に希望日時を連絡のうえ,調整後に研究室を訪ねてください.
皆さんからの積極的なアプローチを歓迎します。すでに就職や進学に向けて準備を開始している人もいると思います。
何においても最初は自らの意思・判断で「挑戦したい!」とアプローチすることが求められます。
社会人になってからもそのような自発的人材の活躍が期待されるケースが多いのでいまのうちに積極的な自分をPRしてください。
まさゼミでは学生の自主性を最も重視しています.
◆「卒業研究」について
まさゼミでは、研究室全体で取り組んでいるテーマのほかに、学生が希望するテーマを自由に設定し、今後の都市・建築環境デザインに活かすことを目指して研究を進めています。
作品制作主体、論文主体のいずれにも対応できます。
◆2024年度のゼミメンバーについて
学部4年(3名)、大学院 博士前期課程(4名)、博士後期課程(2名)、教員(斉藤)の計10名で活動しています。大学院生には社会人学生(前期2名、後期2名)がいます.
博士前期1名,後期1名は,札幌市内で建築事務所を開設して住宅設計を中心に活躍されている方ですので制作についてアドバイスを受けることもできます.
博士後期には札幌市の技術職,博士号の取得者には道総研の建築研究所の研究者がいますので,公務員の仕事やエンジニアリングとしての建築に興味がある人にとっても学びのあるゼミ環境になると思います.
◆最近の研究事例(カテゴリー1〜4)
カテゴリー1:都市・建築環境デザイン(クリマデザイン)
都市・建築環境の要素技術をアドバンスドに統合し、ヒトが安心して快適に住まう都市・建築のデザインワークです。
卒業研究は「作品主体」で進めたいと思う学生向けです。例年、実測・調査などの結果を建築作品に反映することを目指す学生が多いです。
・2019卒研:池上帆乃香さん (2020芸術工学会 奨励賞 受賞)
綾宿り 岩見沢市における心理デトックスを促すホスピス併設型病院及び周辺施設の提案【建築学会】・【芸術工学会】
・2019卒研:廣林大河さん (2019札幌市立大学 デザイン学部奨励賞 受賞)
紙管の熱特性を活かした空間デザインの研究 寒冷地の冬季避難所における設えの提案【図録】・【建築学会】
・2018卒研:中谷航平さん (2019日本建築学会デザイン研究発表会 発表)
札幌市円山動物園 北海道ゾーンのサーマルランドスケープデザイン【建築学会】・
【図録】
・2017卒研:原大介さん (2017札幌市立大学 デザイン学部長賞 受賞)
自然の律動に呼応するヒトと建築 札幌市立大学C棟をメインとするキャンパスの環境創生デザイン・
原くんの学部1〜3年までのポートフォリオ(参考)
・2017設計コンペ:原大介さん (2017日本建築学会設計競技入選作品 佳作・タジマ奨励賞・札幌市立大学 学長優秀賞 受賞)
歓楽列車──移動する建築
・2016年卒研:渡部由紀子さん (2016札幌市立大学 デザイン学部奨励賞 受賞)
地域素材を活かす「地域産業ポート」のデザイン研究 北海道余市町を事例として
・2015卒研:佐々木優二さん (2015札幌市立大学 デザイン学部奨励賞 受賞)
住宅における採冷空間デザイン・【図録】
・2015卒研:竹内榛花さん (2015芸術工学会賞 受賞)
太陽エネルギーをシェアする住宅街区モデルの提案・【梗概】
・2014修了研究:日野桂子さん (2015日本建築学会北海道支部研究発表会 発表)
「街なか広場」のデザイン研究(夏モード・冬モード
・2012卒研:福嶋沙織さん (2012札幌市立大学 デザイン学部優秀賞 受賞)
北方型住宅「家族がつながる家」の設計
・2009卒研:成田梓さん (2010日本建築学会大会学術講演会 発表)
温熱快適性を考慮した自宅の改修・(作品スライド)
・齊藤のデザインワーク(一例)
新得町 都市農村交流施設の温熱環境デザイン(2018日本建築学会作品選集、新建築10月号)
海外site/2014北海道科学大共同研究
札幌市円山動物園「アジアゾウ舎(仮称)」のデザイン
(円山動物園広報)/2013-2015札幌市受託研究
札幌市円山動物園「は虫類・両生類館」のデザイン【PR動画】/2008-2011札幌市受託研究
カテゴリー2:涼しさ・温もり・明るさの快・不快−行動の解明
建築環境を成す光・熱・空気環境の影響を受けるヒトの生理・心理・行動プロセスのメカニズムを解明します。
卒業研究は「論文主体」として実測調査、解析をメインとして進め、さまざまな環境における物理現象の解明に興味関心のある学生向けです。
・2020自主研究:中谷航平さん 日本建築学会技術報告集 第27号 第66号, 2021.6, pp.767-772
双曲放物屋根をもつ木造オフィスの冬季・夏季の室内気候と快適性 スタッフの想像温度と快適感・行動について
・2020研究科修論:中谷航平さん (2020学長優秀賞・デザイン研究科長賞 受賞)
屋外空間におけるヒトの想像温度と熱的知覚に影響する構成要素に関する研究
・2019研究科修論:原大介さん (2019学長優秀賞・デザイン研究科長賞 受賞)
ヒトの熱環境適応とその地域性に関する研究(札幌・福山・熊本での被験者実験)
・2017研究科修論:佐々木優二さん (2018日本建築学会大会学術講演会 発表)
冬季の暖房方式の違いによるヒトの熱環境適応と人体エクセルギー収支
・2017卒研:山本佳苗さん (2017日本建築学会北海道支部優秀学生賞)
「涼しさ」感を伴う夏の住みこなしに関する調査研究
・2016卒研:津野柚衣さん (2017日本建築学会大会学術講演会, PLEA2018国際会議発表)
ヒトの温熱環境適応に関する実験研究
・2014卒研:高橋亜希さん (2018日本建築学会大会学術講演会 発表)
大学生の季節感・想像温度の地域比較研究
・2012年卒研:福嶋沙織さん (2012札幌市立大学デザイン学部優秀賞受賞)
北方型住宅の夏の温熱環境と住まい手の温熱感に関する実測調査
・2009卒研:成田梓さん (2010日本建築学会大会学術講演会発表)
住まい手の想像温度と温熱快適性
・齊藤の研究例 (科研費による熊本県立大との共同研究)
小学生の温熱感・想像温度の地域比較研究
カテゴリー3:建築環境設計の自由度を拡げるための横断研究
まさゼミと交流のある民間企業、大学、自治体、学外団体との共同研究として実施しています。齊藤と大学院生が主体となる研究ですが、
興味関心があれば卒研のテーマとして実施することも可能です。学内に籠って進めることができないので「社会人になる前の素養」が身に付きます(笑)。
・2019:廣林大河さん ((株)上遠野建築事務所、2020日本建築学会北海道支部研究発表会 発表)
建築家 上遠野徹「札幌の家・自邸」の冬季熱環境と設備に関する考察【学会発表梗概】
・2019:中谷航平さん ((株)遠藤建築アトリエ、2020日本建築学会北海道支部研究発表会 発表)
木造オフィスの冬季熱環境とスタッフの快・不快感、想像温度【学会発表梗概】
・2015竹中工務店技術研究所との共同研究
・札幌芸術の森のランドスケープと放射環境の分析
・2015北海道大学との共同研究
・パッシブ換気住宅における薪ストーブ利用時のエクセルギー評価究
・2012研究科:酒田健さん (CLIMA2013国際会議発表)
・寒冷地における地中熱ヒートポンプシステム
・2014卒研:中村千世萌さん (南区芸術の森地区連合町内会との共同、2015日本デザイン学会大会発表)
・地域で取り組むグリーンカーテン栽培の住民意識と行動
・2015 竹中工務店・東京都市大学 共同研究
・バイオマス利用によるコミュニティ暖房システム
カテゴリー4:住環境教育のデザイン研究
住まいの光・熱・空気・音環境を理解するための学校等での教育手法に関する研究。市民に広く住環境デザインの大切さをわかりやすく伝えるにはどのようなことに配慮したらよいか?
例えば、日本では地域に関係なく教育内容がほとんど同じですが、これからの住環境教育では地域の気候や風土、生活習慣に合致させる必要があります。
熱や空気の流れは目に見えない要素で、皮膚感覚を通して感じる他ないのですが、知覚情報を可視化・可聴化した形でデザイン表現すること(インフォデザイン)によって、
具体的にはイラストだけでなく映像や音響効果を活かすメディアデザインとしての展開を想定しています。
・人間温度計ワークショップ(住環境を理解する教育プログラムのデザイン)
・住育用の教科書デザイン・教材の開発など。
・次世代メディアを利用した動物園の展示デザイン研究(円山動物園アジアゾウ舎の展示デザインなど)
・温感や涼感の音響・映像へのデザイン表現など
◆まさゼミ生の進路先について
札幌市立大学は2006年開学で、まさゼミでは、第1期生から(2009年度受入開始)の現在までに、学部卒業生:30名、研究科修了生(修士):8名、(博士):1名を数えます。
札幌市立高等専門学校(2001〜07年度)時代の専攻科修了生12名、その他、国内外大学でのメンバーを含めると総勢60名ほどのネットワークになります。
卒業・修了生の主な進路:研究職(道総研)、設計事務所・ゼネコンなどの設計部門や設備施工部門、ハウスメーカー・工務店設計者、公務員(札幌市建築職)など多数
◆まさゼミ卒業生の声 (在学・卒業・修了生メンバーはコチラ)
・2010.3 学部卒業(1期生):成田 梓さん
・2013.3 学部卒業(4期生):福嶋 沙織さん *2017年度取材
・2013.3 学部卒業(4期生):武田 康佑さん *2015年度取材
これから徐々に増やしていきます。
◆国内・地域での活動
主に科研費(科学研究費補助金)などの競争的研究資金を獲得し、北海道立総合研究機構(建築研究本部)、熊本県立大学・福山大学などの他大学・研究機関と連携しています。
北海道(札幌圏)では、札幌市などからの受託研究で札幌市円山動物園のリニューアルデザイン研究の他、地域に関わる研究課題を展開しています。
また、北海道内の各自治体(幌加内町など)地域工務店、日本建築家協会(JIA)などの団体に所属する建築設計者、在宅医療機関(オレンジホームケアクリニック<福井市>など)を対象に建築環境デザイン・環境設備システムに関わる技術支援の実績があります。
◆海外での活動
海外学術研究として、ベトナムの首都ハノイ郊外の農村民家の熱環境調査他、国際会議などへも積極的に参加して研究成果を発表しています。
研究交流実績のあるコーネル大学(米国)などとの国際交流、英語での論文執筆、ポスター等の作成、プレゼンテーションについても教員が支援します。
2024-25 ゼミ活動
2024.4 卒研テーマ/修論テーマ決定
2024.6 日本建築学会北海道支部 支部研究発表会(札幌市立大)
2024.7 4年生 卒研中間発表会
2024.8 M2 第2回中間発表会,地域プロジェクト演習発表
日本建築学会大会(@明治大学)
2024.9 ゼミ顔合わせ行事(3年デザイン総合実習W開始)
空気調和・衛生工学会全国大会(@佐賀大学)
2024.11 日本太陽エネルギー学会(札幌市立大)
2024.12 卒研発表会
2025.2 大学院修士 公開発表会
2025.2 (3年生・M1就職活動開始)
2025.3 EGGS2025(北海道内環境系卒研発表会)
卒業・修了式
2025.3 空気調和・衛生工学会北海道支部発表会(北大学術交流会館)
※博士研究員(ポスドク):
日本学術振興会の特別研究員の受け入れもしています。
詳細は日本学術振興会のサイトをご確認ください。
その他、公的奨学金、民間奨学金等の獲得による研究活動を支援します。
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